2001/5/14 (月) 晴

 今朝,5時に起きて,最後の片付けをして,10時45分の飛行機に間に合うため,6時に家を出た.朝早いためか,電車が混んでなくて,日暮里から,特急の成田空港行きの電車に乗って,8時半に成田空港第2ビルに到着した.スムーズだった.
 全日空のNH285便に乗るはずだが,乗客の数が少ないせいか,結局乗ったのはオーストリア航空のOS856便だった.およそ12時間半の旅で,無事に現地時間の午後4時に(時差7時間),ウィン国際空港に到着した.こんな長時間飛行機に乗るのは初めてで,さらに,初めての二人旅であって,実時間ほど,長くは感じなかった.
 ウィンの空港に着いた最初のイメージはあまり明るさがない.というのは,空港のベース色は黄色のため,成田空港のような清潔感はピンとこない.また,国際空港とはいえ,広さは故郷のハルピン空港(地方空港→狭い)ぐらいの感じだった.これは国が小さいからなのかな(笑?).飛行機から出てきて,税関で出国手続きを済ませるまで,僅か15分程度で,会えた空港のスタッフも10人ほど.空港のあちこちに,両替の窓口があって,とても便利だった.さらに日本語で”両替”という2文字が書かれた店頭もあり,日本人客が多いことがよく分かった.
 とにかく,朝家から出て18時間後に,ヨーロッパのウィンに着いたという実感をして,少々疲れたけれど,脳細胞はまだ興奮している.幸い,予約してくれたアストロン(ASTRON)ホテルは空港から近すぎて(30メートルぐらい),タクシーも必要は無かった.明日アテネに行くのも楽なものだ.
 さっそく,ホテルでチェックインして荷物を置いてシャワーを浴びて,すぐホテルを出た(実にそのときはすでに日本時間の15日朝0時).しかし,結果から言えば,ほとんど何も無く,駐車場だらけだった.30分回ってみても,レストランらしきものは見つからず,結局,空港の中に戻り,そこに,ファストフード店が2軒あった.一つはマクドナルドで,さすがウィンに一日滞在して,晩御飯をマックで食いたくないので,もう一つの店に入った.メニューは現地の言葉で書かれていて,英語のメニューを頼んだら,持ってきてくれた.しかし,英語のメニューがあったからといって,普段見慣れないものばかりで,何かなんだかよく分からない.結局表紙に飾ったものにした.や〜,ヨーロッパ料理はまずいね,ポテト,鶏肉とアスパラの上にマヨネーズのようなソースがかかっていたものであった.一生懸命最後までがんばったが,さすがにアスパラは食えなかった.チップは必要らしいが,料金の中に含まれるかそうでないかが分からず,とりあえず領収書に書かれた金額だけを払った.最後に店の人に”ありがとうね”との片言葉でと言われ,日本人と勘違いされた証拠.ところで,空港にある店のせいか,ちょっと値段を高く感じる.先の内容プラスコーラ(×2)で,300ATSだった.日本円に変換すると2500円前後.
 ウィンに来て何時間しか経ってないが,いくつか感心したことがあった.
 その1,英語はみんな普通に喋っている.しかもそれしか通じない.さすがにその重要度をすぐに感じていた.
 その2,なんと,空港のタクシー乗り場に集まってきたタクシーは80%ベンツだった.しかもほどほど悪くは無いもの.乗用車としてBMWやアメリカ系の車が多いが,逆に日本製の車はあまり見当たらない.ホンダのCR−V2台ぐらいだった.
 その3,こっちの男も女も大きい.男を別にして,余裕で180センチを超える女の人は全然珍しくない.恐ろしい....
 その4,仕事をする人も,そうでない人も,みんなのんびりそうで,日本人のようにせかせか働く雰囲気は全然感じない.店員さんも,お客さんも,なぜかみんな無愛想な顔をして,ちっとも親しみを感じ取れない.ずっと日本で暮らしてきたので,あまりこういう空気がすきじゃない.
 その5,しいて言えば,空港にあるカート(CART)はチェーンで締められ,料金を払わないと使わせてくれない.また,空港の地下にあるスーパーにちょっと入ってみて,果物を買った.安くて,しかも売り場の中にいくつかの秤が置かれていて,自分で買ったモノを量り,該当する番号を押し,秤から出たシールを貼って,レジへ持っていく仕組みになっているようだ.みんなとても秩序よく,まじめに買うのを見てさすがだなと思った.しかし,レジで勘定する時,荷物を入れてくれなくて,袋はまた別料金(2.5ATS)で払わなくてはならないのはちょっと納得いかない.
 乗り継ぎのため,一日ウィンに泊まるだけなので,都心の方へ行けなかったが,買ったハガキをみると,いろいろ古い文化(主に建築かな)が溢れるような気もしたが,国際空港は外国人にとっては第一印象を残す場所であって,もっと立派で,たくさん活気のある店を設けたほうが良いと私の意見である.