ベトナム・FPT大学 田中大偉翔さんII類・3年
ベトナム希望者へのメッセージ!
語学面で心配のある人は、特にベトナムは良いと思います!英語が話せることが当たり前じゃない国(ベトナム語しか話せない人も多い)なので、大学内は皆が英語を「勉強している」仲間たちで、高め合えると思います。また、英語が通じない街中でも、実は言葉が通じなくても、ジェスチャーなどで欲しいものは大体手に入ります。そう言った意味で、もちろんのこと英語を学びながら、それ以上に英語、もっと広く言えばコミュニケーションに向き合う自分の考え方を強くできると思います!
どうしてベトナム留学?
ベトナム留学は、「英語を学ぶのに英語圏ではない国を選ぶ」という一見矛盾した選択ですが、現地で出会う学生も、英語を「勉強して身につけた」人たちなので、非母語としての英語話者への理解がより一層深く、また、英語話者の人数も少ないので、ある程度狭く深くの関係性を築けるのではないかと考えたからです。実際に、授業やフリータイムなど、たくさん英語を使ってコミュニケーションを取る機会が多かったですが、丁寧で綺麗な発音であったり、学校教育でしか英語を習ってこなかった私にはすごく易しい英語に感じ、抵抗感なくコミュニケーションが取れたと感じています。
平日は午前9時から午後4時半頃まで大学で活動をしました。午前は英語で行われる講義に参加し、週に3,4回のスピーチなどを行いました。課題の量は多いが難易度は比較的優しめで、とにかく発話するということにフォーカスした講義でした。午後のアクティビティでは、ベトナム人の方や、フィリピン・タイ・ブルネイなどからインターンで来ている方々がホストをし、グループワークを中心に交流を行いました。内容としては、工作をしたり、劇をしたり、街中に行ってインタビューをしたりなど、非常に楽しいものが多く、毎回違うグループを組むグループワークなので、会話も弾みました。
主に日本人向けに用意されたプログラムだということもあり、参加者の大半が日本人の学生でしたが、インターンで来ている外国人やベトナム人のバディも授業やアクティビティに加わり、積極的にコミュニケーションを取ることで親密になり、一緒に食堂でランチを食べたり、フリータイムも一緒に街中に行ったりするようにもなりました。大学が用意してくれた市内のツアーでは、様々な場所を回ったり、料理教室や伝統的な帽子の絵付けなど、アクティビティも充実していました。週末には少し遠出をしてフエという歴史的な街並みの場所(すごくお勧めです)に行ったりと、毎日充実した生活でした。
ベトナム生活!?
日常生活については、私にはすごくマッチしました。食生活は野菜や魚、肉、フルーツと多様で、香料や香草はとても美味しかったです。夜市などに行けば、カエルの肉や、普通のお店でも鳩の肉、血液をコラーゲンで固めたようなものなど、日本では馴染みのないものを食べることができました。物価は安く、市場などではbargaining(値下げ交渉)もできるので、文化の違いを感じることができてとても興味深かったです。
治安に関しては、街中を歩いていて危険は感じられませんでした。道の舗装や街灯など、もちろん日本に比べると見劣りしますが、それでも最低限の治安はしっかりと確保されていて、不自由や不安は特にありませんでした。
特に記憶に残っていることとしては、大学の昼休みの時間に、たまたまコートでサッカーをしていた附属高校の高校生たちと一緒にサッカーをしたことです。言葉も通じないけれど、裸足で駆け回って仲良くなるという、時に言語以上のコミュニケーションにも感じられるような体験をしました。現地で出会った日本人の仲間に関しても、留学が終わった後にも日本で遊んだりと、たくさんの交流をしているので、それもひとつ自分にとっては大きい出来事だったなというふうに感じています。
留学を通じて
語学について、特に「スピーチ」という点で非常に力がついたかなと感じています。例えば「read the room」と言って、自分の話していることがオーディエンスに伝わっているかをしっかり確認して、伝わっていなければ補足することを、英語でのスピーチ中でもより意識してできるようになりました。「Be confident」という点に非常に注力して授業が進んでいくので、その過程で、一方通行のスピーチではなく、より利き手に寄り添ったスピーチの重要さを学ぶことができました。

また、私が今回の留学で身をもって感じたのは、「Just trying is the only entrance of communication」ということです。日本語にせよ英語にせよ、大学で学んでいるフランス語にせよ、兎にも角にもまずは「その国の言葉で話してみる」ということがとても重要だと再確認できました。私はこの留学後にフランスを旅行したのですが、もしこの経験がなければ「Je ne paler pas française(フランス語できません)」と言って英語で喋っていたと思いますが、実際には「Je peux parler un peu française(フランス語が少しできます)」と、その国の言葉を使ってコミュニケーションにチャレンジすることができました。実際にその国に行ってみて、聞いて、話して、という、そのプロセスでしか得られないものがあって、そしてそれは他でもなく「やってみる」というところからはじまるのだと、強く感じました。
もっと詳しくは…
作成日:2025年5月29日 / 更新日:2025年5月31日