電通大の国際交流
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岡崎 龍太総合情報学専攻 博士前期課程

派遣先:フランス パリ第6大学 ロボット知能システム研究所
派遣期間:平成23年11月6日~平成24年1月26日

研究テーマ:Design of perceptual experiments related to touch

活動の概要

フランス・パリ第六大学(Universite Pierre and Marie Curie)のロボット知能システム研究所(Institut des Systèmes Intelligents et de Robotique)にあるVincent Hayward研究室に赴き3ヶ月のインターンシップを行った.当研究室は私の従事する研究分野である触覚分野において世界的に有名な研究室の一つである.

出張中,スーパーバイザであるVincent教授の下,触覚と聴覚の相互作用を検証するための実験デバイス・プロトコルの構築・実験を行った.触覚・聴覚など人間の五感と呼ばれるものは,各感覚器官で情報を受け取った後,脳内でその情報が処理され,感覚として知覚される.その過程で,ある感覚が他の感覚の知覚に影響を及ぼす事が知られている(マルチモーダル).

今回の出張では,そのうち触覚と聴覚のマルチモーダルに焦点を当て,相互作用を検証するための実験プロトコルの構築・実験を行った.

研究成果概要

出張中,実験用装置の製作・実験プロトコルの決定・実験プロトコルに基づいた予備実験・予備実験結果を元にした実験プロトコルの改正・改正実験プロトコルによる本実験を行うことができた.

帰国後は,本実験で得られた実験結果をまとめ,今後開催される国際学会への投稿を予定している.

国際化に関する所感及び提言

今回の出張で改めて英語の重要性に関して考えることとなった.派遣先研究所にはヨーロッパ各地を始め,アジア・南米など,英語を母語としない国々からの留学生が多数在籍していたが,英語を用いることで円滑とは言えないまでもコミュニケーションをとることができる.その際に重要となるのは「英語を流暢に話す」ことではなく,「様々な訛りの英語を聞きとる」能力である.直接的に伝えることが難しい概念を即時に易しい言い回しに変えて伝え,理解してもらうということも非常に重要である.なぜなら,英語は世界中で使われているが故,話者の環境によってレベルや発音に大きな違いがあり,相互理解を得るためには様々な話者と交流した経験を元に話し方を変えていく必要があるからである.その点で話し方が流暢=英語が得意とはならず,積極的に交流し,相手に合わせて話すということが非常に重要であると感じた.

また,様々な国が地続きになっているヨーロッパでは,国を超えた研究プロジェクトが比較的容易かつ活発に行われていることも印象に残った.国際化が叫ばれる中,英語が母語ではなく,島国である日本はますます「自分から外の世界に飛び出す」事をしなければならない.今回の出張を通じてある種の危機感を覚えた.

今回感じることのできたこれらの経験は,全て「留学しなければ絶対に理解することができない」感覚である.いくら留学経験者に教えられようとも,実際に現状を目の当たりにし,危機感を感じることがなければその教訓はたやすく流されてしまう(事実,私も留学するまではそうであった).今回の体験はこの危機感を私に強く植えつけてくれた.

作成日:2012年2月23日 / 更新日:2012年3月 8日