電通大の国際交流
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松本 和己知能機械工学専攻 博士前期課程

派遣先:台湾 台湾 淡江大学
派遣期間:平成23年8月17日 ~ 平成23年9月14日

研究テーマ:移動サービスロボット向け屋内位置情報サービスに関する研究

活動の概要

本プログラムでは淡江大学の翁研究室において主に移動ロボットについての研究を行った。はじめに、PBL(課題解決型学習)として、講義で使用されている移動ロボットのハードウエア、ソフトウエアについての講義テキスト(英語版)を用いて基本的な仕組みを学ぶとともに、それを基にLEGO MINDSTORM(センサ、アクチュエータ、機械要素、マイコンからなる組み立てキット)を用いて課題を解決するロボットを製作した。手軽にロボットを作り変えることが出来るので、発生する様々な問題について一つずつ検討、改良することで、課題を解決するロボットには何が必要なのかを繰り返し考えらながら製作を進めることができた。課題としては、坂道走行ロボット、相撲ロボット、投球ロボットなどを実施した。さらに、接触検知、光検知、音声認識、超音波式距離測定等の各種センサを使うことによって様々な場合に応用できるロボットを設計し、製作して評価した。それ以外の時間は自分の研究テーマに関する調査研究を実施した。また、自分の研究に近いホームサービスロボット研究チームのラボで、そこで研究されているロボットについて議論を交わしたり、ミーティングに参加して自分の研究分野に関連する内容について勉強したりした。その他の活動として、ホームサービスロボット研究チームが参加した 8/30と9/1に台北で開かれたrobot competitionに同行した。 台湾の色々な大学の創造性豊かなロボットを見学することができた。また、台湾メーカーの展示ブースもあり、見学したり質問したりすることによって、とても充実した機会が得られた。

研究成果概要

移動ロボットに関する研究では、設計し組み立ててプログラミングして評価するというサイクルを繰り返し行い、安定したロボットを作り上げた。さらに、多彩なセンサを用いることによって状況に応じたセンサの使い分けを実践することによってロボットシステムについて理解を深めることができた。自分の研究で移動ロボットを作るときはこれらの経験を生かして設計製作に取り組もうと思う。また台湾の研究室の学生が作り上げたロボットの仕様について調査したり議論したりして得た情報を今後の研究に生かしていきたい。また、自分の研究分野に関する調査研究で得た知識に基づいて、移動ロボットやサービスロボット向けの情報サービスにおいて、どのような新しいサービスが必要であり、それをどのように実現していくかについて、研究を進めていきたい。現時点では、屋外のGPS(センサおよびマイコンシステム製作完了、プログラミングは技術習得終了で稼働中)、屋内のGPS、外界認識センサ等を利用した位置情報サービスに新たな情報サービスを発案していく予定である。最後に、自分の関連する研究について長時間にわたって台湾の学生と英語で議論を交わしたりしたので、自身の考えを再点検することができた。また、同時にロボットに関する技術英語を学習することができた。台湾の学生も英語が母国語ではないので、お互いに悪戦苦闘しながらもお互いに英会話能力を伸ばすことができた点において良い機会であった。今後は、身に付けた英語力を使って、本学に留学してくる学生と交流に率先してあたり、その力を発揮していきたい。

国際化に関する所感及び提言

本プロジェクトを通して、台湾の研究室のメンバーと交流することによって、瞬時に英単語を言える能力いわば英会話の力が向上し、自分の言いたいことに妥協せず、自分の言いたいことを本気で伝えるということをモットーに会話をした。それは相手に伝わったかはわからないが、相手も本気で話してくれた、その繰り返しによって友人となっていくのがわかった。なぜなら、彼らが最初はあまり話してくれなかったが、後半は彼らから私に話しかけてくれた。また、研究室の学生は研究熱心であり、彼らのrobot competitionに向けて研究する姿勢は見習わなければないと強く感じた。これらの経験を生かせるよう、自分も変わらなければならないと思った。

作成日:2011年9月14日 / 更新日:2012年3月 8日